キャラクターを育てることに情熱を注ぎ続けるシナリオライターの挑戦

シナリオライター

全世界での累計会員数3,500万人を誇る大人気恋愛ゲーム「イケメンシリーズ」。その魅力の一つには多彩なシナリオがあります。イケメンシリーズのシナリオライターとしてサイバードに入社をした板井 彩音は、“シナリオを書く”ことから“キャラクターを育てる”ことへと自らのミッションを昇華させてきました。今、その想いを語ります。

お客様に愛されるキャラクターを育てることが自分の仕事

▲情熱と理知を携えるシナリオライター 板井 彩音

「シナリオライター」と言えば、“文章を書く仕事”とイメージされますが、板井はサイバードでのシナリオライターの仕事を“キャラクターのマネージャーかプロデューサーのような存在”と言います。

シナリオライターという言葉の通り、基本業務はシナリオの制作です。プロットと呼ばれるものから本編のシナリオに至るまでを自らで書きあげます。ただ、“書くこと”は目的ではなく、あくまでも手段であると考えているのです。

板井「ライターの仕事って、アイドルのマネージャーと同じような感じだなと思っています。キャラクターがお客様の心を掴むから、お客様はキャラクターを色々な面から応援して下さり、だからこそキャラクターは様々な新しい取り組みにも挑戦できるんです。だから、キャラクターがお客様の心を掴むためにはどうすれば良いかをマネジメントするのが自分の仕事だと思っています」

そのために、シナリオ執筆の他にも、作品の世界観を作ったり、キャラクターの設定を詰めたり、キャラクターに関する全てのことには関わり、色々な手法を使って“心を掴むキャラクター”のマネジメントをしています。

板井「例えば、イケメンシリーズでは一か月に何本か施策をアプリ内で配信するのですが、その企画出し等にも入っています。このキャラクターはこういう売り出し方をしたいとか、この年代層に届けたいだとかいう事を、プランナーやプロデューサー、ディレクターと話し、それをプロットに起こして確認した上でそのままシナリオに仕上げるということもやっています。これは、社内のシナリオライターだからこその裁量の大きさだと思います」

シナリオライターという肩書ではありますが、“シナリオディレクター”という意識、行動を心がけている板井。そのためには、キャラクターに対する理解度は誰よりも深くなければならないし、深く理解しているからこそ色々な企画を提案できるというところにはコミットしなければならないと常日頃から考えています。

好きで“書く”ことから仕事で“書く”ことへの変化と新しい景色

▲仕事の合間の癒しを与えてくれる大好きなプーさん

子供の頃からゲームが好きだった板井ですが、当時は一ファンとして楽しんでいた程度で、自分がシナリオライターになるとは考えてもいませんでした。

ひたすら文章を書くことは好きでしたが、“社会人になっても趣味の範囲で何かしら書き続けるだろうな”と、漠然と思っていた中、偶然にキャリアのスタートラインに立つことになるのです。

板井「新卒では当時ハマっていたコンシューマーゲームの会社に入社しました。もともと広報担当として働く予定だったのですが、“書くことが好き”というわたしの話に社長が興味を持ってくださり、シナリオの仕事をすることになったんです」

偶然にもやってきたこの転機により、趣味が突然仕事に変わりました。文章を書くことが好きといっても、仕事としてシナリオを書くのは初めての体験。当初は本当にシナリオが思うように書けず、泣く泣く必死で書く毎日でした。

板井「仕事としてシナリオを書くことは本当に大変でした。ただ、不思議と辞めたいと思わなかったんです。他のことに関しては負けず嫌いでも何でもなく、本当にどうでもいい部分があるのですが、好きなことが軸になっているので、自分自身に負けたくなかったのだと思います。それくらい、自分にとって“書くこと”は大事なことなんです」

その後、転職をしてサイバードに入社。大学時代にイケメンシリーズにはまった記憶があり、ああいう物語に浸れるのは素敵なことだなと思い入社を決めました。また、シナリオライターとして社内で活躍できるという環境にも魅力を感じました。

板井「入社当初は、自分自身がシナリオを書くことに必死だったのですが、色々経験をしていく中で、どんどん周りが見えはじめて、あれこれ考える状況下に置かれ、与えられる裁量も大きくなってきたこともあり、視野が広がっていきました。書くこと以外の方がむしろ大事なのだと、そういうところをひとつずつ精通して言った感じです」

ライターには2軸あると板井は考えています。一つはディレクションなど幅広く興味を持っているライター。もう一つは、書くことに特化したいというライターです。自身は前者だと考えています。

板井「サイバードで様々な経験していく中で、書くことが好きであることを再認識したと共に、同じくらい読むことも好きだし、同じくらい自身がマネジメントしたキャラクターの魅力がお客様に届いて喜んでいただけて、かつそれが事業の成果に繋がることがとても嬉しいと思うようになりました」

書くことを通じて、辛さ、悔しさ、喜びを経験してきたことが、今現在の板井が描く在りたい姿の基盤となっているのです。

これまでやってきたことの一つの集大成-MVPの受賞

▲板井が担当してきたイケメンシリーズのタイトル

サイバードには半期毎に、活躍した社員を表彰する「CYBIRD HEROES」という表彰制度があります。2020年に板井は CYBIRD HEROESのMVPの一人に選出されました。

板井「MVPを受賞したときは、びっくりしました!そんなにたいそうなことはしていないのに、というのが最初の感想です。ただ、売り上げや目標達成に関しては意識が強い方ですので、ライターとしてプロジェクトの売上や利益達成に寄与できたことを評価して頂けたのかなと思います」

シナリオがどのように事業に貢献しているのかを分析するのは簡単なことではありません。まず、しっかり読まないと分からない。また、読んだとしても人によって感性が違うので、良い話と評価する人もいれば、そうでないという人もいます。そのため、評価基準を明確にし、みなが同じ認識を持てるように言語化する必要があります。その上で、プロジェクトに関わるメンバーが足並みを揃えていくことが必要なのです。

板井「シナリオに関しては、ライター各々の頭の中に委ねられているところが多かったのですが、それ故に4年~5年間は事業への貢献という点では非常に苦しみました。“感覚だけでは成果に繋がらない”と学んだところで、新規のタイトルへ異動となりまして、そこでは体制を一から作っていきました」

一つのゲームを運営するにも、シナリオライターだけでも多くの人が関わっていく中、感覚だけに由らないものが必要だったのです。例えば、キャラクターの口調や大体の設定は資料で把握することが出来ても、そのキャラクターにとっての最良の魅力づけや、各キャラクターごとの売り出し方など、個々人の裁量に任せられがちなものをみなが把握することに課題があると板井は感じていました。その課題を打破すべく、施策ごとに売り出すポイントを記入するキャラクター別のマネジメント表を作り、そのキャラクターはここを大事にしたいという事が分かるような環境と体制を作ろうと奮起したのです。

板井「チームメンバーがたくさん力を貸してくれたため、どのタイトルよりも多く資料を作っていると自負しています(笑)。新しいメンバーがチームに加わった際も、それらの資料を共有するだけでもある程度足並みが揃うようになりました。また、ただ設定を共有するだけではなく、”このキャラのこういう魅力をお客様に好きになっていただき、売り出していきたい”という目的のすり合わせが出来るようになったため、チームメンバー全員が同じ方向を向いて前を走れるようになったと感じています」

その他にもライター視点で施策の分析フォーマットを作って振り返ることを始めました。一つの施策を実施するにあたっても、ライター視点での仮説を立て、シナリオにも反映させるようにしました。そのシナリオの結果を数字でみて、お客様に受けた、受けていないを判断して、また次につなげることを繰り返していったのです。

板井「実際に数字として結果が出ますので、それを分析して方向性を決めることができるようになりましたね。プランナーがよくやっている分析があるのですが、そのライター版を導入してみた感じです」

こういった体制と運営のサイクルを作る事に命を燃やして来た結果のMVPだったのかなと、当時を振り返り、今だからこそ思えるのです。

輝きを放つキャラクターを生み出し育てていきたい

▲ライティングもキャラクターマネジメントも貪欲に挑戦し続けていく板井

シナリオライターという職種の幅を広げてきた板井ですが、今後も挑戦していきたいことがまだまだあります。

板井「キャラクターに命を吹き込むことが、自分の仕事だと思っています。お客様にとってのキャラクターの存在は現実のアイドルと本当にほぼ一緒だと思っていて。キャラクターとの出会いによって明日がたのしみになったり、落ち込んでいたけれど勇気をもらったり。ライターはそこに関わる仕事だと思っています」

そんな板井が今後サイバードで一緒に仕事をしていきたいと思うのは、“キャラクターを輝かせてくれる人”です。

板井「ひとりのキャラクターに対してたくさんの議論をして、それを実践していくようなチームを目指したいです。今のチームがそうなんですが、もっと大きくしていきたいですね。ライター職でいうと、ライターの枠に収まり切れないような人と言いますか、書くことだけではなくあらゆる手段を取って一緒にアイディアを出したり、書くことの幅を超えて一緒にマネジメントできたり。キャラクターについて本気で議論し合えたらとても楽しいです」

幅広い領域で自身の仕事をとらえている板井の目標や挑戦の根源には、“これはなんなのだろう”を常に考える、という事があります。

板井「本当に最初の方は“書くことだけ”のような感じで、書いた先にあるものが見えていなくて。例えばそこにお金が発生することや、お客様の反応があることを知り、自分のやっていることが何に繋がるのかという事が意識できるようになりました。

お客様がキャラクターを気持ちよく応援してくださり、それがキャラクターの生きる糧になれば本当にうれしいことだと思います。私自身、いろいろなキャラクターに触れて人生が楽しくなっていますから」

いつの日がサイバードのシナリオライター全員が一緒になってキャラクターを作ること。他社にも負けないくらいの輝きを放つキャラクターを一緒に作り、世の中のすべての人に届けられるような、一致団結してそういう魅力あるキャラクターたちを提供できるシナリオライターチームを作り上げることを目指す板井。

これからも新たなキャラクターを生み出し、そのキャラクターを通じてHAPPYな瞬間を世の中に届け続けていきます。

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