代表・堀と注目社長の対談シリーズ
《挑戦と情熱の経営》
第6回:夢展望株式会社 岡社長「和製ファストファッションとして、新たな挑戦を」

REPORT「イベント/プロモーション」

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[対談シリーズ]挑戦と情熱の経営

転載元:財界 2015 2/10号/構成:大平明

[第6回]

和製ファストファッションとして、新たな挑戦を

株式式市場へ新規に上場した注目のベンチャー企業経営者を招き、挑戦精神と情熱にあふれる経営手腕に迫るシリーズ。第6回は、オリジナルファッションブランドのECを国内でいち早く展開し、成長を続ける夢展望株式会社の岡社長に登場していただきます。

様々な事業を立ち上げる

岡 隆宏

おか・たかひろ/1961年生まれ。1985年関西学院大学商学部(マーケティング学専攻)を卒業。1998年に起業しインターネットによる通信販売を行うEC事業を開始、2005年には若い女性向けのファッション商品を取り扱うモバイル通販をスタートし、規模を拡大。その後携帯電話に替わるモバイル端末としてスマートフォンにいち早く着目し、その特性を最大限活かしたモバイル通販に注力。現在ではスマートフォン経由の売上が約85%を占めるまでに成長。座右の銘は「七転び八起き」、信条は「ピンチをチャンスに変える!」

 様々に事業を変えてこられましたね? そのあたりから。

 学生の時から、レコードレンタルとか、ビデオレンタルをやっていました。その後、東京の会社に内定をもらったのですが、3カ月の新人研修の最終日に辞表を出したんです。

 辞めた後はどのように?

 またビデオとかCDレンタルを始めて、大手と競合してたんですが、勝ち目がないと廃業して、中古ファミコン販売を始めました。週末土日だけで、300万円くらい売り上げた。

 それで、なぜ関連性が薄いと思われるコスメ・ダイエット事業に?

 「何をしようか?」と考えていた際に、知り合った方がコスメ・ダイエット事業をされていて、「物は良いが、売り方が分からない」と相談され、マーケティング、プロモーション含め販売代理店をやります、と。

 コスメ・ダイエット事業で、なぜうまく行ったのかを教えていただけますか?

 市場性です。美容・健康は、大きな市場だし、ブームの兆候があったのと、投資もそれほど必要なかった。商品がオンリーワン、類似品がなかった。それが、テレビで取り上げられたら、全国から電話がきて、電話回線がパンクするというのを、初めて経験しました。

 通販? それとも店舗で?

 お店は無いから、Webでやろうと。ネットへの華麗なる転身。粗利率80%(笑)。それから、ダイエット商品なども扱いだし、年商10億円くらいあったのですが、薬事法が改正になって、売上が4分の1になった。残ったのは10万人のお客様だけだったんです。女性はみんなファッションに興味があるだろうと当時、流行っていたブーツを扱ったら、売れました。

 委託ではなく、はじめから仕入れたんですか?

 最初は仕入れて。「もっと売るには」と、社員と話をしたら、「返品・交換をフリーにしたら、お客様のリスクは無くなり、もっと売れるのでは」と。

 靴や服で、返品・交換無料のサービスをしたら、2、3回履いて返品ということはない?

 大丈夫でした。それだけ商品に自信があるんだろうと、お客様に受け取ってもらえたと思います。

【夢展望株式会社】
1998年にドリームビジョン株式会社を玩具や雑貨のOEM事業で創業後、2003年にダイエットコスメを扱うEC事業を開始。2005年からは若い女性をターゲットにしたファストファッションにリソースを集中させ、現在ではオリジナルで10以上のブランドを展開。2008年に現在の夢展望株式会社に社名変更し2013年に東京証券取引所マザーズに上場。2014年には実店舗も出店し「オムニチャネル戦略」を推進している。

オリジナルブランド立ち上げへ

この対談は、本社1階のシアターサイバードにて、
社員に向けて行われた。

 オリジナルブランドを始められた理由を教えてください。

 ある出来事がきっかけです。7、8年前、仕入販売したバッグがヒットしたんです。雑誌に広告を出して、週に1000個くらい売れたのかな。どんどん仕入れて売っていたら、同じ物を3割以上安く売っている店が出てきて、突然、売れなくなった。メーカーに行ったら、我々のプロモーションが流用されていて。それが続いて、他社にマネされない唯一無二の商品、夢展望でしか買えない商品を作ろうと。

 どういった物から始めたのですか? また、戦略は?

 最初は靴です。元々、我々は靴からスタートしたことと、靴を扱っているストアが少なか
った。試し履きしなくても買う人がいて、それもガラケーで。ニッチなターゲットの方が、リスクも少ないだろう、と。

 実店舗も始められましたが、店舗の役割は?

 販促ツールだと思っています。収益も上がりだし、ビジネスにはなると思いますが、主軸はECです。ネットとリアルをシームレスに繋いで、いつでもどこでも買えるようにする。「試着してから」という方などもいると思うので、実店舗は増やしていこうと考えています。

 2013年に上場されて、変化はありましたか?

 親戚が増えた(笑)。

 では、最後に将来の展望を聞かせていただけますか?

 規模の拡大。実店舗を増やしたいのと、あとはグローバル。シンガポールで、我々のブランドを卸からスタートして、通用するかを見たいと思っています。
和製ファストファッションとして、外資系と差別化する。彼らは靴などは、あまり扱っていない。我々の売上は3、4割が靴なので、それを前面に出して、戦いたいです。

聞き手

株式会社サイバードホールディングス代表取締役社長兼グループCEO

堀主知ロバート

ほり・かずともろばーと/1965年、米国ワシントンDC生まれ。関西学院大学卒業後、ロンドンへ留学。98年、モバイルサービスを提供する株式会社サイバードを設立、代表取締役社長に就任。2002年、『BusinessWeek』誌アジア版の「The Stars of Asia 25」に、『TIME』誌の「世界のビジネスに影響を与えた若手15人」に選出。05年、世界経済フォーラムの「若き世界の指導者237人」選出。